とあるmixiの開発経済学の掲示板で、こんなやりとりがありました。
>個人的には、いろいろ弊害もあるかと思いますが、
>農業の輸出入の自由化を進めれば、
>世界的な格差も徐々に縮まっていくようなきがしています。
この見解に関してですが、わたしは農産物は世界経済の競争にさらすべきでない、という立場です。
農業の輸出入の自由化を進めれば、買い手の立場がますます強くなり、経済的に弱い立場の国は外貨を稼ぐためだけの農産物を買い手の言いなりの値段で作ることになり、自分たちの食糧確保もおぼつかなくなるか、アメリカの余剰穀物をせっかく稼いだ外貨で買わされることになる、というふうに理解しています。
引用元になっているのが、僕の書き込みで、それに反論(?)をもらっている
という塩梅です。
正直なところ、過保護じゃないかなと僕は思いました。一昔前なら、
情報の非対称性を利用したここで上げられている「搾取」も可能だと思いますが、
今ではかなり難しい気がします。
というのも、ネットがこれだけ発達したので、どのような作物がどのような価格で
取引されているのか、途上国の農民にもわかるからです。
もちろん、そういったスキルを持つ農民は限られているでしょうが、
その輪が徐々に広がっていくのは明らかではないかなと思います。
逆に言うと、100ドルパソコンを普及させて、デジタルディバイドを
なくしていくのが、世の趨勢ではないかなと思っています。
そんなわけで、途上国の農民の利益にかなう、という観点から、
僕は農業の自由化を支持します。
もちろん、それに伴う弊害はあるかと思いますが、
それは乗り越えるべき壁だと思います。
TBエントリ
「新たな食料・農業・農村基本計画」は何処へ